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食事摂取基準とは?

2023.01.18


日本人の食事摂取基準という物をご存知でしょうか?
食事摂取基準は日本人がどのくらい栄養素やエネルギーを摂取するべきかの目安です。
今回はご高齢や児童のご家族が栄養不足にならないかを心配されている方に向けて食事摂取基準について、そもそもどのようなものなのか、その見方についてご紹介しましょう。

 

 

食事摂取基準について

食事摂取基準とは、国民の健康の維持・増進を図るために厚生労働省が策定している、食事で摂取するべきエネルギーや栄養素の量の基準のことです。
栄養士などの専門家向けの利用目的で作成され、保健所や医療施設などで実施する『栄養指導』や学校や事業所などの『給食』の提供の根拠となる科学的データとなります。
また、2004年に『日本人の食事摂取基準』として改定され、以降は5年に1回改訂されていて、最新版は2020年となっていますね。

 

エネルギーの推定必要量について

エネルギーは、生活に欠かせないものです。
実際に運動をしていなくても、心臓を動かしたり脳を働かせたりするためにも必須ですね。
主な栄養素、推定必要量について紹介しましょう。

 

・タンパク質

タンパク質は、摂取すると体内でアミノ酸に分解され、それが再び体内でさまざまな働きをする別の種類のタンパク質に合成されます。
食事でタンパク質を摂取することは、体の組織を作ったり体内の活動を正常に保ったりするために必要と言えるでしょう。
成人が1日に必要なタンパク質は、推定平均必要量で男性50g、女性40gです。
タンパク質は、肉や魚、卵、乳製品、大豆製品などに含まれていますが、食品によってそれぞれ含まれているアミノ酸のバランスが異なります。
朝食には卵とヨーグルト、昼食には肉、夕食には魚など、様々な食材からタンパク質を摂取するように心がけましょう。

 

・脂質

脂質は水に溶けない成分の総称で体内では、体を動かすためのエネルギー源として利用されます。
適切な量の脂質を摂取することは、肥満を防止するほか、血糖値の上昇などによる糖尿病を防止します。
脂質の目標量は成人男性で58.9~88.3gとなります。
脂質には大きく分けて『飽和脂肪酸』と『不飽和脂肪酸』の2種類があります。
肉や乳製品、バターやラードなどに含まれている飽和脂肪酸は過剰摂取で動脈硬化や生活習慣病の原因となりますので、食べ過ぎには注意が必要ですね。
一方、青魚に多く含まれている不飽和脂肪酸の一種DHAやEPAは血液をサラサラにする効果があり、動脈硬化の予防や中性脂肪を下げる効果が期待出来るでしょう。

 

・炭水化物

炭水化物も、脂質と同様、体を動かすエネルギー源として必要です。
特に脳や神経などの、生活に必要な動きの中枢を担う部分でのエネルギー源として利用されます。
ですが、摂取し過ぎると糖尿病など生活習慣病の原因となるため要注意ですね。
炭水化物の基準量は男女ともに1日250gから325gを摂取することが望ましいとされています。
肥満予防や高血圧予防のためには、血糖値を急激にあげないように食事をすることが大切です。
空腹時に糖質が多く含まれる炭水化物から食べると血糖値が急激に上がってしまうので、まず野菜やタンパク質を食べてから炭水化物を摂るようにしましょう。

 

・ナトリウム

ナトリウムは、体内の細胞の活動にとって重要なミネラルですね。
細胞の中の水分の量を適切に保つなどの重要な役割を担っています。
推定平均必要量は、食塩にすると1.5g程度が一日に摂取するべき量とされています。
この値は、通常の食事をしている場合には下回ることはあまりありません。
目標量は、成人男性7.5g未満、女性6.5g未満で、高血圧のかたは6g未満にすることが必要とされています。
和食には醤油や味噌、漬物など塩分が多い食材が多く、日本人は塩分を摂り過ぎている傾向があると言われています。
塩分の摂り過ぎは、脳卒中や心筋梗塞など生活習慣病の原因にもなりかねません。
ナトリウムは体に欠かせないミネラルですが、摂り過ぎには気をつけましょう。

 

 

日本人の食事摂取基準についてご紹介しました。
いつまでも健康でいられるためには、食事からしっかりと栄養を摂取することが欠かせません。
栄養バランスのいい食事を作る目安として、食事摂取基準をぜひ活用してください。

 

 

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