栄養価計算、どのように算出しているのか?
2023.02.14
栄養価計算は栄養士、管理栄養士において必須のスキルです。
消費者向け加工食品及び添加物への栄養成分表示が義務付けられた事で、普段から栄養の分野に携わるかた以外にも、栄養価計算をする機会が増えて来たかたもいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は簡単なようで細かい知識やスキルが求められる栄養価計算の基礎について、ご紹介しましょう。
栄養価計算とは
「日本食品標準成分表」(略して食品成分表)に収載されている成分値に基づいて栄養価を算出する事が、栄養価計算です。
献立作成が必要な給食分野や食事の管理・指導が必要な医療・介護・スポーツの分野など、栄養士、管理栄養士が携わる多くの仕事で栄養価計算を行う事が求められます。
計算するにあたり適切な食品を食品成分表から選ぶ、算出した成分値を正しく使うなど、調理や食品、栄養の知識が必要になります。
栄養価計算の方法
・料理に使われている全ての食材の可食部重量(g)を計量して出す(調味料も含む)
・食品成分表から該当する食品を選ぶ
・食品成分表の成分値を使い、食品ごとの重量当たりの値を計算する
食品成分表の値×食品の分量(g)÷ 100(g)
・各食品の計算結果の合計が料理の栄養成分値となる
以上となります。
注意すべきポイント
栄養価計算で注意すべきポイントを見て行きましょう。
・栄養価計算に使う日本食品標準成分表は、最新のものを使う
・揚げ物で吸収した油の重さは料理の吸油率から計算する
・食品成分表に記載のない食品は、学名がわかれば科や種が近い類似の食品を選んで計算する。わからない場合は、用途や見た目、旬の時期などが似た食品を選んで計算する
・計算結果が端数となった場合は、食品成分表に記載されている位の1つ下の位を四捨五入する
食品選択を間違えやすいもの
・カボチャ
西洋カボチャと日本カボチャに分けられるます。一般的に市販されている品種(栗カボチャ、雪化粧カボチャ・坊ちゃんカボチャなど)は西洋かぼちゃが多いです。
西洋カボチャがイコール外国産ではないので、品種をチェックしましょう。
・牛乳
生乳は乳牛から搾ったままで処理を加えていない牛乳の事です。
一般に市販されている牛乳は殺菌処理をしているため、普通牛乳を選択します。
・インスタントコーヒー
インスタントコーヒーは湯に溶かす前の粉末もしくは顆粒状のものの事です。
湯に溶かした状態の分量を計算に使わないよう気をつけましょう。
栄養価計算の算出法や注意点の基礎について紹介させて頂きました。
給食現場などで働く上では、栄養価計算は必要なスキルとなります。
基礎をしっかりと抑えて、日常の生活や業務に役立てていきましょう。