有料老人ホーム・福祉施設の給食委託、保育園・幼稚園の給食サービス

03-5610-7041

食育基本法とは?

2020.11.30


食事というのは人間の生活において切っても切り離せない存在です。
国民1人1人が食事への意識を高めて、日々の食事メニューを検討しなくてはいけません。
健康で豊かな生活を送るために、正しい食事をすることが大きなポイントだと考えられています。
そこで、2005年7月に「食育基本法」が施行されました。
なぜ、そのような法律が必要なのか、どのようなものなのかをご紹介するので参考にしてみてください。

 

給食を食べる小学生

 

食育基本法って何?

食事に関する取り組みを推進するために制定された全33条から成り立つ法律のことを指します。
2005年施行開始し、2015年に改正されました。
現在は農林水産省が担当しています。
食育基本法は、食事を通して心の教育や心身の健全を作ることを「国の責務」として定めています。
食育の基本的な考え方は、生きる上で食事は基本としてあり、知育・徳育・体育の基礎となるもので、食に関する知識や選択する力を習得させることを目的としているのです。
つまり、食べることを通して健全な食生活を築くことが大事だということが書かれています。

そのため、食育基本法では「食育は、こうして行いましょう」「このような考え方を持ってください」といった内容を家庭や学校に普及させ、国として方針を示すことによって、国民へ食事の大事さや成長に与える影響を理解してもらおうとを考えているのです。
また問題提起を行い、食事の大切さを今一度、思い出してもらうことも必要だという意図も含まれています。
以下が、現代の食事に対する問題点と考えられているものです。

 

・栄養の偏り
・食事時間やバランスが崩れている
・肥満の増加
・過度の痩身志向
・安全の問題
・海外への依存問題

 

最近では、痩せていることが正しいことと考えられていますが、確かに適度に体型は維持する必要があります。
しかし、適正体重以下を求める人も多くいるのも事実。
痩せすぎていることは、単純に体に対して栄養が不足している状態なので、しっかりと物事を考える感情の豊かさや運動能力が低下してしまうことでしょう。
逆に、スナック菓子やコンビニ弁当などばかりを食べて栄養が偏っているのにカロリーだけは摂取して肥満になる子供もたくさんいます。
栄養が偏っているので、適正体重以上あっても健全な体が作られておらず、病気を引き起こすだけです。
そのような事態を回避するため、食育基本法では食事に関する豊かな人間形成や食に対する感謝の念などを教え、子供に食事の大切さを知ってもらうことが重要であり、また家庭と教育の場の関係性において、きちんと役割分担を理解することだと訴えています。

そのほかにも、子供たちが安心して食事を楽しみ、成長をサポートでできるよう食品の安全性や、食文化に関する地域連携も食育基本法によって定められています。

 

食育基本法の理念

日本では、年代が変わるにつれてどんどん経済が発展してきました。
当たり前のように食卓には食事が並び、好きなものを好きなだけ食べられるような環境が整ったことによって、逆に栄養の偏りが発生してしまうことが増えています。
ものが溢れすぎ、選択肢が増えすぎたことによって、「食べられることは当たり前」という感覚を生み、人間生活で必要な「日々に感謝をする気持ち」や「家族で会話をしながら食事を楽しむ」というコミュニケーションが疎かになっていってしまったのかもしれません。

食事の大切さを忘れてしまったり、感覚が薄れてしまうと、栄養の偏りだけでなく、何より心の成長に影響を与えます。
気軽に物を捨てる、イライラしやすいなど、感情のコントロールがしにくい子供になってしまう可能性があるのです。
食事というのはただ食べて消化するだけではありません。
旬の食材を取ることで、季節によって起きる体の変化に適応できる能力を身につけることができますし、体力や気力などを維持することができます。
家族と食事をして、きちんとした食事のマナーやコミュニケーションを養い、心が豊かになるように育てられるのです。
そのため、現在のようになんでもかんでも揃っている時代においては特有の法律なのかもしれません。

食育基本法は、食事を取ることは生きることに必要不可欠であり、教育や体力、感情を育む大きなポイントになることを教えるために制定されました。
食事の大切さというのは、もちろん家庭で教えてあげることも必要ですが、学校などの教育現場でも教えることは可能です。
食事をする時に「いただきます」、食事を終えた時に「ごちそうさま」と言う、それだけのことでもマナーを教えていることにつながります。
食事バランスや時間などが崩れてしまうと、気持ちが不安定になりやすく、日頃からイライラしたりすることも多くなるので、食育基本法を理解することはとても大事なのです。

 

成長に不可欠な食事についての法律だと理解しよう

食育基本法は、家庭と教育者の両方が子供にきちんと食事の大切さや家族とのコミュニケーションを通して気持ちのコントロールができる子に成長させようという理念です。
さらに、食育基本法を理解することは、食事の偏りをなくし、しっかりと栄養が体に行き届きながらも適正体重を維持し、心身ともに健康な状態にしてくれることでしょう。
食事に対しての考え方が薄れていくと、どうしても「なんでもいい」という感覚になってしまい、食べることへの興味がなくなりがちになります。
食べることに興味を失うことは、さまざまなバランスを崩すきっかけになってしまうので、日ごろ気をつけて生活してゆきたいものです。

 

 

お電話で
お問い合わせ
メールで
お問い合わせ
資料請求