蒟蒻(こんにゃく)の効能について
2020.01.14
こんにゃくは、コンニャクイモを原料とした加工食品です。
健康食品のブームは時代によって様々にありますが、こんにゃくもまた度々取り上げられる健康効果の高い食品ですね。
別名「腸のお掃除屋」なんて呼ばれます。
こんにゃくの成分は9割以上が水分で、残りはほとんどが「グルコマンナン」(コンニャクマンナン)と呼ばれる多糖成分です。
食物繊維がとにかく豊富で、100gあたりに含まれる繊維量は3g程度。
これは豆や野菜類とも近く、高い数字です。
欧米食の一般的になった日本でも、食物繊維の摂取量の減少は問題視されており、繊維が足りないと便が体内に溜まるようになり、胃腸の病気の原因になることも。
野菜や豆類などを主食にする農家と比較して、欧米の一般的な人は二倍以上の期間、宿便を体内に留めているなんていう研究結果もあるほどです。
こんにゃくを食べると、まず胃ではほとんど消化されず、そのまま腸内へ流れます。
そしてグルコマンナンが腸内の水分を吸収して膨らみながら、腸内の老廃物を一緒に下へ運んでくれるのです。
この膨らむ作用によって満腹感も感じられ、ダイエットにも最適といわれます。
腸内を掃除しながら進み、こんにゃくによって便意が強く促されるのですね。
一方、その作用自体が強力なので現状で胃腸を壊している方あるいは持病(胃腸炎、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群など)を患っている方は、こんにゃくの摂取を控える必要もあります。
やや曖昧になりますが、調子の良い時はこんにゃくでより高い整腸効果を、悪い時には控えなくてはいけません。
整腸作用とダイエット効果に加え、こんにゃくには美容、また骨粗しょう症予防にも高い効果を発揮します。
肌のハリや保湿には欠かせない成分「セラミド」が、こんにゃくには多量に含まれます。
セラミドは主に黒い食品(ワカメ、ゴボウ、黒豆など)に多く含まれますが、こんにゃくの含有量は中でもトップといわれます。
セラミドを食品から補給することで、安全に肌の若々しさを保つことにつながるのですね。
また、こんにゃくにはカルシウムも多く含まれます。
乳製品ほどではないですが100g中に約68gあり、卵や豆腐と同等で決して少ない量ではありません。
カルシウムも繊維質と同様、現代人には不足がちといわれるので、こんにゃくを積極的に食事に取り入れるとカルシウムの作用でストレスも軽減され、骨も丈夫になり、整腸効果も期待できます。
食品としては意外と地味かもしれませんが、こんにゃくには大きな健康効果と美容効果があるのですね。