高齢者の孤独死と入所施設の特徴
2015.05.13
高齢者人口の増加、核家族化による独居世帯の増加などにより「孤独死」が増え続けています。政府統計によると年間死亡者数約125万人に対して、孤独死は約3万人。実に100人に一人が人に知られる事なくひっそりと人生を終えている事になります。更に、2040年頃には孤独死が年間20万人に達する可能性が示唆されています。
健康に不安を感じた独居の高齢者が、孤独死防止の為に考えるのが施設への入所です。
しかし実際には希望しても、経済的な部分や入所要件の厳しさ、施設の不足による待機数の多さなどにより、簡単には施設入所が出来にくい現実があります。多数の種類がある高齢者入所施設の種別、費用、介護レベル、入所難易度を大まかにご紹介したいと思います。
有料老人ホーム(民間施設)
・介護付有料老人ホーム
費用 月額12万~30万 入所料 0~数千万(※2015年廃止予定)
介護レベル 自立~重度
入所要件 65歳以上要介護1以上が多い。
施設により基準が異なり、自立から受入れ可能な施設もある。
居室スペース 個室
入所難易度 低い
・住宅型有料老人ホーム
介護レベル 自立~中度
他要件は介護付有料老人ホームと同じ
・健康型有料老人ホーム
介護レベル 自立~経度
他要件は介護付有料老人ホームと同じ
サービス付高齢者住宅
費用 月額10万~30万 入所料 0~数百万
介護レベル 自立~中度
入所要件 60歳以上の高齢者と同居者、要支援1以上の該当者と同居者
居室スペース 個室
入所難易度 低い
・シニア向け分譲マンション
費用 月額数十万円 入所料 数千万~数億円
介護レベル 自立~中度
入所要件 特になし。
居室スペース 個室
入所難易度 低い
・軽費老人ホーム
費用 A型 月額6~17万
入所料 0~30万
B型 月額3~4万
入所料 0~30万
介護レベル 自立~経度
入所要件 夫婦どちらかが60歳以上、身の回りの事が自立して行える
所得が一定額以下(自治体によって基準が異なる)
居室スペース 個室
入所難易度 高い
・ケアハウス
費用 一般型 月額7~30万 入所料 30万
介護型 月額16~20万 入所料 数10万~数100万
介護レベル 自立~重度
入所要件 一般型 夫婦どちらかが60歳以上
介護型 65歳以上要介護1以上
所得が少ない程優先
居室スペース 個室
入所難易度 高い
・特別養護老人ホーム(介護老健施設)
費用 月額5~13万 入所料 なし
介護レベル 中~重度
入所要件 65歳以上
介護度1~5 (※2015年から基本は要介護3以上、要介護1、2の方は特定の要件に当たる方のみ)
居室スペース 多床室・個室
入所難易度 かなり高い
※待機者が非常に多い為、上記基準プラス、環境面や在宅サービスの利用状況から必要性の高い方ごとに順位をつけて、入所順番待ちとなる
・介護老人保健施設
費用 月額8万~13万
入所料 なし
介護レベル 中~重度
入所要件 介護度1以上。病状が安定している。長期入院の必要がない。
居室スペース 多床がほとんど、一部個室
入所難易度 高い ※3か月ごとに退所判定がされ長期入所不可。
細かく分類すれば、地域密着型事業や、療養型医療機関などもありますが、施設数の多い代表的な入所施設のおおまかな特徴をご紹介しました。詳細はまた別途紹介をさせてもらいたいと思います。