有料老人ホーム・福祉施設の給食委託、保育園・幼稚園の給食サービス

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無届け高齢者住宅について


kakuninyo_tsubaki2_R   無届けホームとは 近年高齢者向けの施設が次々と乱立していますが、「高齢者向けサービス」や「ドクターズマンション」などと銘うちながら、実は無届けであるという高齢者住宅が増えています。2013年10月時点で全国の自治体が把握しているだけで911の「無届け高齢者住宅」があるという事です。 高齢者施設は民間企業が運営を出来るのですが、「有料老人ホーム」では、入居者の安全が確保出来て、一定のサービス水準を保つ為に、都道府県などに届け出の義務があります。スプリンクラーの設置や、介護福祉士やヘルパーなどの配置基準、栄養バランスに配慮された食事の提供や、苦情受け付け出来る仕組みなどが、自治体で決められています。 ところが、施設基準の整備を行う事が面倒さや、規制緩和による基準の抜け穴などにより、安全基準を満たしていない劣悪な高齢者住宅が増えており、事故や虐待の温床となっています。また中には、劣悪な環境に高齢者を囲い込み、生活保護費などを不当に搾取し続ける「貧困ビジネス」化している所も多く存在しています。 無届け高齢者住宅での事故 2009年に静岡県の「清養ホームたまゆら」で火災により入居者16名中10名が死亡するという惨事がおこりました。焼け跡からは細い柱や脆い基礎部分が露見し、安全基準を満たしていない事があらわになりました。また16名の入居者のうち15名が生活保護受給者でした。この施設は、実態としては有料老人ホームに該当してはいますが、都道府県への届けは行っていませんでした。 また大阪の堺市の「訪問介護事業者」で、入居している11人の入居者にドアの鍵を渡さず、非常階段にロープを張り巡らせる事が行われていました。これも無届け施設でした。 高齢者住宅の定義と抜け穴 有料老人ホームであれば、以下のような基準が定められています。 「有料老人ホーム設置運営指導指針」に基づいて、1人以上の入居者に対して、(1)食事の提供、(2)入浴、排せつ又は食事の介護、(3)洗濯、掃除等の家事又は健康管理のいずれかのサービスを行う施設であり、老人福祉施設、認知症対応型老人共同生活援助事業を行う住居等でないもの。 ところが、届け出義務の規制緩和により、名目だけの「有料老人ホーム」も存在しています。 2006年の有料老人ホームの定義変更によって、宅老所などの基準のない類似施設として運営していたものが、強制的に届け出するように指導され、形の上だけで有料老人ホームになったという施設がうまれました。有料老人ホームと公表しながらも、「有料老人ホーム設置運営指導指針」に基づいておらず劣悪な環境の施設が多く存在します。 また「高専賃」こと「高齢者専用住宅」では、賃貸住宅として登録してもらうだけで、広さや設備、付帯サービス等について、登録上の条件はありませんでした。サービスや基準などは施設に任されている為、入居料金やサービスの質に様々なバリエーションがあり「玉石混淆」と言われています。中には、自助努力で積極的な情報開示などを行っている事業所もありますが「行政の監査が無いから高専賃にした」という事業所も少なくありません。2009年から、「サービス付き高齢者住宅」として登録をする様に規定され、情報開示などの規定や、監査指導、立ち入り調査が行われる様になりましたが、登録するかは業者に任されておりそのまま無届けで運営している事業所が多く存在しています。 他にも、高齢化社会に対応して、マンションを高齢者向けにしようとしたけど「バリアフリー構造等」の建設要件を満たしてない場合によって生じる事もある様です。 無届け高齢者住宅の背景 皮肉な事にこうした「無届け高齢者住宅」が野放しになる様な背景があり、一面では必要性がある事から増え続けている現実もあります。行政の補助があり低価格で入居出来る「特別養護老人ホーム」は、入居基準も厳しく全国で、約52万人が待機した状況です。また基準のしっかりしている「有料老人ホーム」は、数千万円の入居金がいる所や月額20万円前後の生活料がかかるなど非常に高価で、一部の高所得者にしか入れない現状があります。それらの施設に入れない方にとって、多少の施設基準を満たしていない事には目をつぶって、自分の条件で入居出来る施設としての受け皿となっている現実があります。 悪質な施設を選択しない様に 「無届け高齢者住宅」への規制強化や行政指導の徹底は行っていく必要は当然ありますが、現在すでに在宅生活に支障をきたして入居が必要な方には利用をせざるを得ない事もあるかもしれません。無届け施設であっても、出来るだけ入居者に配慮した住環境を提供している施設もあります。それらを見極めるポイントとして、「自分の目で確かめる」事、「高額な料金だから大丈夫と思わない」事、「医療法人、社会福祉法人などで判断しない事」などを心がけて下さい。また入居後も、施設側への刺激や抑止力の意味も含めて、家族の方が面会に頻回に訪れる事を心がけていって下さい。