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日本が新薬承認審査に時間がかかる理由

2019.07.15


■海外では認められている新薬が日本ではダメな場合

海外では認められている新薬が、日本では認められていないという場合が多くあります。
なぜだろうと思ったことはないでしょうか。
確かに、薬には副作用のリスクがあるので、簡単になんでも承認するわけにはいきませんが、海外でも問題ないと承認が下りているのにも関わらず、日本で承認されていないというのは腑に落ちません。
その新薬が承認されてさえいれば治せる可能性がある病気も、承認されていないがために治すことができないというのでは、納得がいかないことでしょう。
これは日本のほうが新薬に対する審査が厳しく、海外は審査が緩いということなのでしょうか。

 

■世界基準より遅い新薬承認スピード

日本は世界に比べてどれくらい新薬の開発から承認されるまで時間がかかるのか調べてみると、平均で約4年も遅いという結果になりました。
もし一刻も争うような病気である場合、とても4年も待つことなどできないことでしょう。
このドラッグラグの内訳は、開発に着手するまでに2年遅れ、開発に1年遅れ、さらに審査に1年遅れているのです。
海外で開発された新薬を国内未承認のままでもインターネットなどを通じて直輸入することは可能ですが、保険を適用させることできないので価格が高くなってしまいます。
これは無視することのできない本当に大きな問題なのです。

 

■審査が遅れる理由について

日本で新薬が承認されるまで時間がかかってしまう最も大きな理由は、まず新薬のための審査員が少ないということです。
日本の医薬品の承認審査を行っているのは、独立行政法人の医薬品医療機器総合機構ですが、所属する審査員の数がアメリカに比べて10分の1以下、イギリスと比べても3分の1以下でした。
そのため欧米などに比べて、審査に時間がかかってしまっているのです。

 

■治験のシステム上の問題

二つ目に、治験のシステム上の問題が指摘されています。
諸外国においては、治験において医師と製薬会社が直接契約を結ぶ場合が多いのですが、日本では直接契約が認められておらず、病院を通すことになります。
そのため、病院に雇われている医師が、忙しい合間をぬって治験に協力しているため遅くなってしまうのです。

 

■新薬の開発スピードアップのために

ただ、欧米などと比べて新薬承認まで時間がかかり過ぎるとの指摘を受けて、審査員を増員することや日本単独ではなく世界規模で治験を行うなど、さまざまな努力と改革を続けています。
これにより従来に比べると徐々に新薬の承認スピードはアップしてきており、この傾向は今後も続くものと思われます。

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